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忙しいのに収入が増えない…を脱する時間単価の見直し【Web制作者・フリーランス向け】

「案件が増えて忙しいのに、月末にはなんだか赤字ぎみ…」 それ、時間単価が実態とかけ離れていることが原因かもしれません。

本記事では、**実作業・非作業を含めた“真の時間単価”**の見直し方と、単価アップ・利益改善に繋がる戦略を、実例と外部リソース付きで解説します。ぜひ最後までご覧ください。

時間単価の“落とし穴”とは?

フリーランスやWeb制作者がよく陥る罠。 それは「作業している時間」だけをもとに単価を計算してしまうことです。

しかし、実際の業務には以下のような“見えない作業”が含まれています:

  • ヒアリング・提案
  • メール対応
  • 見積書・請求書作成
  • 修正対応・確認

つまり、表に出ない労力も含めなければ、実質の時間単価はどんどん下がってしまいます。

参考:WithMoxie – Calculate your freelance hourly rate

だからこそ、次のステップに進んで「正しい単価の把握」を行うことが大切です。

本当の時間単価を知る5ステップ

では、どうすれば適切な時間単価が導き出せるのでしょうか?以下のステップで確認してみましょう。

1. 月・年あたり働ける時間を算出

まず、あなたが年間でどの程度働けるかを見積もることが必要です。

  • 週5日 × 1日6時間 × 4週 × 12ヶ月 = 約1,440時間
  • 体調不良や予備時間を除き、実質作業時間は 1,100〜1,200時間程度と見込むと現実的です。

2. 年間の必要収益を設定

次に、生活費や事業経費、税金などを合算して、年間に必要な収益を明確にしましょう。

  • 例:生活費300万円+経費100万円+税金50万円 = 450万円

3. 必要な時間単価を計算

続いて、その年間収益を実働時間で割ります。

  • 450万円 ÷ 1,200時間 = 3,750円/h

つまり、これ以下の単価で請けてしまうと赤字になる可能性が高いということです。

4. 現在の案件別実質単価を算出

ここで、自分がどのくらいの実質単価で働いているかを確認します。

  • 例:バナー制作5,000円、総作業時間2.5時間 = 2,000円/h(基準未満)

このように、感覚だけで「なんとなく安くないかも」と受けていると、実は低単価だったということが起こります。

5. 価格見直し・改善プランを検討

最後に、理想と現状のギャップを分析し、具体的な改善策を立てましょう。

参考:Freelancermap – How to set your freelance rate

まずは上記の試算から「理想」と「現実」のギャップを明らかにすることから始めましょう。

単価を上げるための3つの考え方

では、どうすれば実際に単価を上げられるのか?以下の3つの方法が有効です。

A. 見積もりに“非作業時間”も含める

まず、「ヒアリング」「修正」などを明記し、クライアントと共有することで納得感を得やすくなります。

加えて、あらかじめ「何にどのくらいの時間がかかるのか」を伝えておくと、後のトラブルも防げます。

B. メニュー型商品設計

たとえば、

  • 「LP制作:88,000円(修正2回まで)」
  • 「SNS画像3点セット:15,000円」 といったように、作業内容・回数を明示しておくと、値切られにくくなるメリットがあります。

また、クライアントにとっても「分かりやすく、選びやすい」ので、提案の受注率が上がる傾向にあります。

C. “お断りライン”を持つ

さらに、目標単価の7〜8割を下回る依頼は受けないなど、明確な基準を持つことが重要です。

実際、安請け合いしない姿勢が、結果的に信頼・質の高い仕事に繋がります。

参考:Upwork – How To Set Your Freelance Rate

このように、“断る”という選択肢も重要な戦略のひとつです。

単価アップで得られる好循環とは

ここで、単価を上げることで得られるメリットを整理しておきましょう。

  • 単価が上がる → 稼働時間に余裕ができる
  • 余裕が生まれる → クオリティが上がる
  • クオリティが上がる → 評判が良くなり、自然と依頼が増える

つまり、忙しさに追われる生活から脱し、余裕を持ちながら収入を伸ばす好循環が生まれるのです。

今すぐできる戦術と交渉例

「とはいえ、どう単価交渉を切り出すか分からない」という方のために、実践的なポイントを紹介します。

単価改定のタイミング:

たとえば、

  • 契約更新時
  • 年度の切り替え
  • リニューアルなど大きな区切りのとき

これらのタイミングは、価格見直しを伝えやすい絶好の機会です。

単価交渉の文例

いつもありがとうございます。
現在の市場価格と稼働状況を鑑み、
◯月より単価を◯◯円/hに見直させていただければと思います。
品質向上と継続的な対応のため、ご理解いただけますと幸いです。

丁寧で誠実な文面であれば、ほとんどのクライアントはきちんと受け止めてくれます。

他の施策:

もちろん、単価交渉だけが手段ではありません。

  • 単価ではなく「成果報酬」「月額サブスク」「ボリュームディスカウント」の提案

特に継続案件や定期案件の場合は、これらの提案で双方にとって良い条件をつくることが可能です。

外部参考リンクまとめ

信頼性のあるこれらの情報源も、合わせて参考にしてみてください。

まとめ:収入を増やすなら“単価”から見直そう

最後にもう一度確認です。

  • 時間単価が見合っていない限り、いくら働いても疲弊するだけ
  • 「忙しい=収入が多い」は幻想。時間あたりの価値がすべて
  • 今日から、価格の見直しと“断る勇気”を持ちましょう

この記事が、「忙しいのに稼げない」悩みを抱えるあなたの一歩につながれば幸いです。

著者情報

ひろさん

  • デザイナー
  • フロントエンドエンジニア
  • バックエンドエンジニア
  • ディレクション

20代の頃、職場で出会ったAdobe製品をきっかけにデザインの楽しさに目覚め、DTPを中心にさまざまな制作を経験。
その後、jQueryによる動きのあるWebコンテンツに惹かれ、独学でWeb制作を学び始める。
制作会社に転職し、ディレクションや実制作などを通じてWeb制作の基礎を習得。
32歳でフリーランスへ転向し、現在はアイエムワークス株式会社の代表取締役として活動中。
制作現場に強いこだわりを持ち、HTML・CSS・JavaScript・WordPressなどを活かした実装を得意とするほか、若手Webデザイナーへの講師活動やセミナー登壇なども行っている。

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