
「FAQページを用意しているのに、同じような問い合わせが減らない」
これはWeb運用担当者やフリーランス制作者の多くが直面する悩みです。
FAQは作り方次第で、問い合わせの約3〜5割を削減できる強力なツールになります。
本記事では、FAQページの基本設計から、現場で実践されている効果的なテクニックまで詳しく解説します。
問い合わせ対応に追われない、効率的な運用の第一歩にしてください。
目次
FAQページの役割と重要性
FAQページ(よくある質問)は、ユーザーが疑問や不安を自己解決するための場所です。
うまく設計されていれば、問い合わせ件数を減らしつつ、顧客満足度を高められます。
一方で、「作るだけ」で満足してしまうと以下のような問題が起こります。
- 知りたい情報が見つからず、結局問い合わせる
- 回答が曖昧で不安が解消されない
- スマホで見づらく、すぐ離脱される
こうした失敗を防ぐには、ユーザー視点で設計することが重要です。
よくある失敗パターンとその改善策
質問が多すぎる
→ カテゴリー分けと検索機能で整理する
回答が不親切
→ ステップや画像つきの具体的な回答にする
更新されていない
→ 実際の問い合わせデータを定期的に反映する
スマホで見づらい
→ アコーディオンUIや大きなボタンでタップしやすく
問い合わせを減らすための具体的な設計テクニック
1. ユーザー視点で質問をピックアップする
FAQに載せる質問は、社内の思い込みではなく、実際に多い問い合わせ内容から選びましょう。
サポート履歴やチャット履歴、検索キーワードなどを分析して、頻出のワードを洗い出します。
2. 質問文をユーザーの言葉で書く
社内用語や難しい言い回しはNGです。
例えば:
×「アカウント認証に失敗します」
○「ログインできません」
ユーザーが検索しそうな言葉で質問文を作るのがポイントです。
3. 回答は具体的に、手順まで書く
「こちらをご覧ください」だけでは不親切です。
例えば:
ログインできない場合は以下の手順をお試しください。
- パスワード再設定画面にアクセスします(URL)
- 登録メールアドレスを入力します
- メールに届いたリンクからパスワードを設定します
このように箇条書きや画像つきで具体的に書くと、自己解決率が上がります。
4. カテゴリー分けで見やすくする
質問数が多い場合は、「契約」「使い方」「トラブル」などカテゴリを明確に分けます。
さらに、カテゴリーは「1つの質問が1つのカテゴリーに属する」ように整理するのがベストです。
5. 検索機能をつける
質問数が10件を超えるなら、検索機能があると便利です。
可能であればキーワードのハイライト表示やあいまい検索(部分一致)があるとより親切です。
WordPressなら「SearchWP」や「Relevanssi」などのプラグインも使えます。
6. 問い合わせフォームと連動させる
問い合わせフォームに「この内容でよろしいですか?」と関連FAQを表示する仕組みを入れると、フォーム送信前に自己解決するユーザーが増えます。
例)
- 問い合わせフォームの選択肢で「ログインできない」を選ぶと、関連FAQがサイドバーに表示される
これだけで問い合わせ件数が2〜3割減った事例もあります。
7. スマホファーストのUI設計
スマホからの閲覧が多い現代では、タップしやすいボタンや、開閉式のアコーディオンUIが必須です。
スクロール量を減らし、質問を一問一答で折りたためる設計にしましょう。
運用時に気をつけたいポイント
- 定期的に更新する
実際に増えている問い合わせに応じて内容を追加・修正する - アクセス解析を入れる
どのFAQが読まれているか、どこで離脱しているかを確認する - 優先順位を考える
上位に「最も多い質問」を掲載する
事例:FAQ改善で問い合わせ件数を40%削減したケース
アイエムワークス株式会社の事例として、カテゴリー分けと検索機能の導入、回答の具体化を行った結果、メール・電話の問い合わせ件数が4割減りました。
さらに、FAQページの離脱率も15%改善し、結果的に顧客満足度向上にもつながりました。
他のクライアントでは、AI応答によるチャットの導入で、導入前と比較して60%ものお問い合わせが減ったという事例もあります。
まとめ
FAQページは、ユーザーの自己解決を促し、サポート工数を減らせる重要なページです。
「作るだけ」で終わらず、ユーザー視点で設計し、運用・改善を続けることで問い合わせ件数を着実に減らせます。
もし「うちのFAQを改善したいけどどう設計すれば…?」とお悩みなら、ぜひメンサポWEBにご相談ください。現役プロがあなたの現場に合った設計をご提案します。