
そんなクライアントとの
クライアント対応で、こんな経験はありませんか?
- 「確認しますね」と言われたまま1週間音沙汰なし
- 意見が二転三転して作業が巻き戻る
- 質問しても「うーん…任せます」で会話が終わる
Web制作において、やりとりの停滞は納期や品質に直結します。
本記事では、返信が遅い・決定が遅い・指示が曖昧なクライアントに対して、プロとして提案時に工夫できることを、実際の現場例とともに解説します。対応の主導権をこちらが持ちながらも、相手に信頼される形でスムーズに進行できる技術を身につけましょう。
目次
【実例あり】「選択式」で返信をもらいやすくする
❌ NG:自由回答だけの質問
「どんなレイアウトをご希望ですか?」
→ 多くの方は、答えづらくて返信を先延ばしにします。
以下の3案をベースに、どれがイメージに近いでしょうか?
A:シンプルで余白の多い構成(例:AppleやNotionのようなミニマル系)
B:ビジュアルを重視した構成(例:ホテルやレストランのように写真を大きく活かす)
C:賑やかで情報量多めの構成(例:楽天市場のように情報を詰め込んで訴求)
※補足や修正したい方向性があればご記入ください
このように“選べる+書ける”形式にすると、返信率が格段に上がります。
なぜ選択肢が効果的なのか?
それは、クライアントはWeb制作の専門家ではないからです。
我々制作者にとっては「レイアウト」という言葉が具体的な意味を持ちますが、
クライアントにとっては「ふんわりしたイメージ」しか持てていないことがほとんどです。
例えば飲食店の店主や不動産の担当者は、Webサイトを「作る側」ではなく「見る側」の経験しかありません。そこに「どんなデザインが良いですか?」と丸投げされても、何をどう答えたらいいのかわからないのが普通です。
実際にあった現場エピソード
地元の美容室から「ホームページを作りたい」と依頼を受けた例です。
ホームページを作りたいです。
この3つのデザイン事例のうち、どれがイメージに近いですか?
この2番目のサイトがすごく好きです!
これは「相手の頭の中にある“言語化されていないイメージ”を引き出す」ことに成功した例です。
「選ばせる」ことで共通認識を作る
- 選択肢を出す=こちらから主導権を握る
- その上で「これはお好みですか?」「これは違いますか?」とズレを小さくしながら進められる
つまり、選択肢を提示することは「やりとりの短縮」にもなり、「納品物の満足度向上」にもつながります。
選択肢は完全なデザインでなくても良い
「デザイン案を用意する時間がない…」というときは、以下のような方法でも十分効果があります。
- 既存サイトのキャプチャを3枚並べて「どれが一番近いですか?」と聞く
- Canvaやfigmaで簡易なワイヤーフレームを用意し、方向性の比較を見せる
- 「○○っぽいサイトにしたい」という要望を事前に引き出しておき、それに類似した構成を提示する
他社サイトを元にイメージを共有するのもOK!
他社サイトを例に出してイメージを共有するのは、クライアントとの認識ズレを防ぐうえで非常に有効な方法です。実際の現場でもよく使われており、プロとしては積極的に提案すべきアプローチです。
- SANKOU! | Webデザインギャラリー・参考サイト集
- Webデザインギャラリー・参考サイト集|MUUUUU.ORG
- Web Design Clip | Webデザインギャラリー・クリップ集
- I/O 3000 | Webデザインギャラリー
まとめ:選択肢を作るのは「面倒」ではなく「時短」
クライアントが答えにくい質問は、結果的にやりとりを長引かせ、後戻りを生みます。
“聞き方”を少し工夫するだけで、コミュニケーションが滑らかになり、結果的に納期もストレスも減るのです。
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